福岡県

姪浜(めいのはま)/福岡市西区姪の浜
姪浜 マンション開発の波
 姪浜駅から徒歩数分のところに唐津街道があります。その街道の両側に古い町並みが並んでいるのですが…。もう十数棟のマンションが建ち、さらに工事中の物件が数棟目に付きました。
▲ごぼ天うどん(480円/はち屋))
感動度★ もう一度行きたい度★ 交通 地下鉄姪浜駅から徒歩10分〜15分
門司(もじ)/北九州市門司区港町
門司港 北九州のレトロな町並み
 近代の古い建物が多く残されています。ちょっとレトロな感じがし,なおかつ水辺に町です。
 旧大阪商船ビル,日本郵船ビル,旧門司税関などを核にして,レトロな雰囲気が感じられるのです。
▲国の重要文化財・門司港駅(大正3年築)
旧門司税関 旧大阪商船 焼きカレー/門司港のB級グルメ
▲明治42年築の旧門司税関 ▲大正6年築の大阪商船門司支店 ▲焼きカレーランチ(880円マーメイドカフェ)
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★★ 交通 JR門司駅から徒歩すぐ
木屋瀬(こやのせ)/北九州市八幡西区木屋瀬
映画のロケ地みたい
 こんな田舎町に整備復元された町並みが突然現れるのだからビックリしました。筑豊電鉄の始発の黒崎駅周辺が大都会なので、その落差に驚いたのも原因かと思います。
 もともと、長崎街道沿いの宿場町の一つで、約1km弱の長さの両側に商家や町家などが復元されており、映画のロケ地のような感じさえします。町自体が博物館のようです。北九州市の整備・復元は今後も続くそうで、詳しくは「長崎街道木屋瀬宿記念館」でどうぞ。
木屋瀬-2 木屋瀬-3
感動度★★★★ もう一度行きたい度★★★ 交通 筑豊電鉄木屋瀬駅下車徒歩15分〜25分
青柳(あおやぎ)/古賀市青柳町
青柳宿 唐津街道の宿場町
 慶長10年(1605),唐津街道の宿駅として作られました。当初はお茶屋(大名が泊まる旅籠)が中心でしたが,その後約40年間かかって広げられました。さらに元禄時代の初期に街並みが完成したといわれます。総延長444m,100軒前後の町家が軒を連ねたそうです。しかし江戸時代に2回,明治時代に1回の大火に見舞われました。
 実際に歩いて見ました。宿場町らしい風景は見あたりません。L字型になった通りの西端に,わずかに蔵造りや甲造りの民家が見える程度でした。 
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 クルマは道端に停めました
津屋崎(つやざき)/福津市津屋崎
津屋崎 商家や土蔵造り
 回船業と漁業で栄えた町です。俗に「津屋崎千軒」といわれたくらい繁栄していたとか。この日は土曜日の午前中です。静かな町です。気持ちいいなあ、と思いました。入母屋造りの商家や土蔵造りの蔵が数軒まとまって建ち並んでいます。
▲津屋崎特産品の売店です
感動度★★★ もう一度行きたい度★★ 交通 西鉄バス「商工会津屋崎支所前」から徒歩で5分
畦町(あぜまち)/福津市畦町
筑前街道 繁栄した筑前街道の宿場
 筑前街道の宿場町です。畦の多い田んぼが多かったからその名が付いたとか。弘化2年の人口は男女合わせて578人だったそうです。福岡藩の奨励で,櫨実,楮(こうぞ),綿の集荷,販売が盛んであったが,麦や粟,菜種などの穀物も豊富で,かなり豊かで繁栄した地域でもありました。明治23年に鉄道が開通すると同時に,寂れていきました。
 人通りの絶えた通りを歩くと,ひときわ目立つのが護念寺の宝頭です。さらに寺を囲むレンガ塀は珍しいようです。 
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 クルマは護念寺の駐車場に停めました
赤間(あかま)/宗像市赤間
赤間 命がけの街並み歩き
 駅を出て右に行くと「赤間宿」の烏帽子のついた門柱があって、いい雰囲気でした。でもここだけで、町並みに入るとものすごいスピードのクルマがガンガン走り抜けます。ちょうど国道3号線の抜け道になっているようです。交通量さえ少なければすてきな町並みです。
 唐津街道沿いに立つ商家は蔵造りで、江戸末期から明治初期の建物です。
感動度★★ もう一度いきたい度★ 交通 JR教育大学前下車徒歩5〜20分
芦屋(あしや)/芦屋町西浜町
芦屋 河川港に開けた宿場町
 唐津街道の宿場であると同時に遠賀川の河川港として発展しました。慶長5年に黒田長政の入国後,福岡藩領となりました。船着場に番所が設けられ,年貢米の積立所,造船所もありました。また農産物の出荷港でもありましたが,伊万里焼も全国に販売していたという記録もあります。
 遠賀川沿いの街道の両側に,土蔵造りの町家が幾つか残っています。またやや坂道を上がると,街道に平行した道があり,そこにも幾つかの古民家が残っています。
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは光明寺の駐車場に停めました
殿町(とのまち)/直方市殿町
殿町 近代建築がゴッソリ残る
 直方は初めての訪問です。これほど近代建築が残っているとは驚きです。もともと武家屋敷が密集していたことから殿町と名付けられたとか。大正,昭和初期の旧銀行,旧医院などそのままです。保存して,なんとか町おこしに利用できないものか…。
▲とろろうどん(600円/殿町とろろ)
感動度★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 クルマは遠賀川の河川敷無料駐車場に停めました
幸袋(こうぶくろ)/飯塚市幸袋
幸袋 NHK『花子とアン』の舞台
 かつては長崎街道沿いの小さな村でした。ところが遠賀川の水運のおかげで発展し,幕末には船庄屋が置かれるまでになりました。その後,炭坑の発展が町を支え,炭坑技術者の養成,炭坑の発掘機械の製造などでさらに繁栄しました。
▲炭坑王・旧伊藤伝右衛門邸
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 クルマは遠賀川の河川敷無料駐車場に停めました
内野(うちの)/飯塚市内野
内野宿 長崎街道筑前六宿の一つ
 慶長17年(1612年)に福岡藩の毛利但馬が黒田公の命を受けて,内野宿建設に当たりました。実際は内野太郎左衛門がその任にあたりました。現在,国道200号線から外れているために,江戸時代の地割りそのまま。西溝口から東溝口まで,約600mの長さとなっています。
 ゆるやかに蛇行した街道を歩きますと,蔵造りや格子のある古民家などが残されており,往時の面影を見ることができます。しかし江戸時代は何度も大火にあっており,記録はほとんど残っていないとか。
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは空き地に停めました
大隈(おおくま)/嘉麻市大隈
大隈 秋月街道と日田街道
 江戸時代は福岡藩領でした。ここは秋月街道と往来の激しい日田街道が交差する要衝の地・宿場町です。ただ現在の街並みは,大隈交差点にわずかながら,往時の雰囲気を残している程度です。
▲釜あげそば(600円/一夢庵)
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは産業会館駐車場に停めました
千手(せんず)/嘉麻市千手
千手宿 秋月街道沿いの宿場町
 南北朝時代から見え,歴史ある所です。江戸時代は,当初は福岡藩領でしたが,元和9年から秋月藩領となります。小倉(小倉藩)から府中(久留米藩)へ向かう秋月街道沿いの宿場町で,町の長さは4町余(約450m)とかなり大きい。
 国道322号線から横道にそれると千手の街並みにぶつかります。幾つかの古民家が見えますが,やや少なめです。実際に歩いて見ますと,元茅葺きが見られました。かなり改装されていますが,それなりに風格を感じます。 
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 消防団詰所の駐車場に停めました
秋月(あきづき)/朝倉市秋月
秋月 筑前の小京都
 秋月氏は鎌倉時代から続く名門の武家でしたが,慶長5年,徳川家康は,恩賞として筑前を黒田長政に与えます。長政は福岡藩を創設し,秋月に長政の叔父・黒田直之が1万石を与えられて移りました。2代目藩主忠之は,弟・長興に5万石を分け与えて,支藩・秋月藩が誕生するのです。
 秋月氏,黒田氏の栄華がひっそりと眠る城下町は「筑前の小京都」といわれています。町は,中町を中心とした商家群,杉の馬場を中心にした秋月城跡,武家屋敷群に大きく分かれます。
秋月・中町 秋月
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★★ 交通 クルマは有料駐車場(1回300円)に停めました
比良松(ひらまつ)/朝倉市比良松
比良松 立派な蔵造り
 蔵造りの建物の大きさに驚きました。明治時代に建てられたそうです。妻入りで,下回りは漆喰で固めており,格子がとても美しいのです。
 日田街道の宿場町の一つで,桂川を挟んで両方に町並みが残っていますが,東側の方が比較的残っています。
 車で出かけましたが,交通量が多く,しかも観光地ではないので,駐車場を探すのに苦労しました。
感動度★★★ もう一度いきたい度★★ 駐車場 桂川沿いの空き地に止めました
松崎(まつざき)/小郡市松崎
松崎宿 西郷隆盛も宿泊した油屋
 江戸時代の初期は柳川藩領でしたが,その後久留米藩,松崎藩,幕府に没収,元禄10年からは再度久留米藩領となりました。延宝6年,松崎往還が完成したなかで重要な宿場町でもありました。
 陣屋(現・三井高校あたり)も置かれましたが,廃絶後本陣,脇本陣が置かれました。そしてその次の地位としての扱いを受けていたのが,旅籠・油屋(写真)です。江戸時代の姿をそのまま残しており,一般の旅人を「主屋」に,武士を「角座敷」に泊めていました。西郷隆盛も宿泊。
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 クルマは旧・旅籠油屋の無料駐車場に停めました
寺町(てらまち)/久留米市寺町
寺町 朝日の似合う17ケ寺
 かつて久留米城主の有馬豊氏が城下町の防衛のために寺院群を配置しました。なかでもこの寺町地区は最大で,22ケ寺が建ち並んだそうです。現在は,6つの宗派17ケ寺が残っています。また勤王の志士.高山彦九郎の墓所があります。
 早朝,出かけました。朝日のなかで地元の人たちが丁寧に清掃されています。朝日の似合う町並みでした。
やきとり ラーメン だご汁
▲やきとり(赤穂城) ▲ラーメン(450円/大栄ラーメン) ▲だご汁(150円/ほとめき庵)
感動度★★★ もう一度いきたい度★★ 交通 西鉄久留米駅から徒歩10分
草野(くさの)/久留米市草野町草野
草野-1 裏道にも伝統的家屋が
 豊後街道沿いに形成された町並みです。こんな小さな町並みに,江戸時代から大正時代にかけて作られた町屋,商家,土蔵など30軒近く残されています。中には旧草野銀行などの洋風建築も見られます。
 草野駅から旧豊後街道に出て右折してしばらく歩くと,古るそうな建物が見られます。ただ交通量が多いので,撮影には十分気をつけてください。
 かぶと造りの民家や格子窓のある商家,いずれも規模が大きい。草野の特長は裏道にも伝統的家屋が点在することです。
草野-2 草野-3 草野-4
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 JR筑後草野駅から徒歩15分
城島(じょうじま)/久留米市城島町城島
造り酒屋 八つ酒蔵が集中する町
 毎年2月になると,「城島 酒蔵びらき」が開催されます。福岡県最大の酒祭りで,県下各地から新酒ファンがやってきます。現在,城島町(一部三潴町含む)界隈には8つの酒造メーカーがあるとか。ほとんどが明治の創業ですが,なかには江戸時代から続く老舗もあります。「花の露」の工場は下見板塀が続き,工場も瓦葺き板張りの趣のある風情を見せてくれます。
 江戸時代は久留米藩の城下町で,筑後川の水運,肥後街道の陸運などの利用で大いに繁栄したそうです。「手作り郷土賞」
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは城島総合文化センターの駐車場に停めました
吉井(よしい)/うきは市吉井
吉井 清流と白壁の街並み
 江戸時代は城下町・久留米と天領の日田を結ぶ豊後街道の宿場町として発展しました。さらに3つの堰が完成すると,このあたりは一大穀倉地帯となりました。そのため多くの人たちが集まりだし,多くの産業が生まれたのです。商人,地主は農産加工物と売買で,莫大な財産を蓄えました。白壁の商家は,その富の象徴だったのです。
 これだけの蔵造りの家々を保存,再生するには,かなりの努力が必要だったと思います。平成8年に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
南新川 吉井
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 クルマは文化会館の無料駐車場に停めました
新川(にいかわ)/うきは市新川
新川 棚田と茅葺き屋根(?)
 棚田と茅葺き屋根の見える集落があるというので行きましたが,茅葺き屋根はもうありませんでした。でものんびりとしたすてきな山間の村です。重要伝統的建造物群保存地区です。
星川村
▲星野村の「石積の棚田」前の休憩所で買った炊き込みご飯(150円)
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 駐車場 空き地がたくさんあります
田篭(たごもり)/うきは市田篭
田篭-1 農村の原風景
 新川からさらに奥へ入った集落です。重文の平川家住宅(改装中でした)のあるところです。茅葺き屋根の農家が残されており,農村の原風景とも言われています。美しい村でした。重要伝統的建造物群保存地区です。
田篭-2
▲茅葺き屋根も見られます
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 駐車場 無料駐車場が平川家住宅(重文)前にあり
黒木(くろき)/黒木町黒木
黒木 圧巻の蔵造り
 期待しないで訪ねたぶん,予想以上の建物の出現で感動しました。小さな町でしたが,体育館や競技場付近に人や車があふれていました。何かの催し物とぶつかったのでしょうか。しかし古い町並みは静かでした。
 黒木は久留米藩の支藩として栄えたそうですが,伝統的な建物が40軒ほど点在しています。特に明治13年の大火で多くの町屋が消滅していますが,その後に建てられた重厚な入母屋造りの蔵がそこかしこに残っているのです。路地や水路にも情緒が感じられます。
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★ 駐車場 黒木町役場に止められます
小保・榎津(こぼ・えのきづ)/大川市小保
小保・榎津 蔵造りの町屋が残る
 住所は小保ですが,柳川藩小保と久留米藩榎津からなる町並みです。「小保・榎津」といいます。通りが2本あって,のんびり歩いてもそれほど時間はかかりません。蔵造りでも板による囲いもあり,木工の町,家具の町にふさわしい町並みです。
 重文の旧吉原家住宅(写真)や市の文化財・高橋家住宅などもいくつか残っています。建物のほとんどが江戸末期から明治の初期にかけてのもので,その姿は実に美しいのです。
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 駐車場 観光客用の無料駐車場があります
向島(むかいじま)/大川市向島
向島 いまは昇開橋(重文)の町
 明治時代から花町として栄えたところでもあります。明治16年の娼妓数は115人という記録が残っています。いまはその面影もありませんが,洋館や古民家,釣り宿などがそこかしこに見ることができます。
日本で一カ所しかない重要文化財の昇開橋
▲ただ今工事中の筑後川昇開橋
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは筑後川昇開橋展望公園駐車場に停めました
八女福島(やめふくしま)/八女市本町
八女福島 重厚な蔵造りの商家
 堂々たる蔵造りの商家が建ち並んでいます。この町も何度も大火を経験していることから火災に強い漆喰で固めたとか。
 緑茶や和紙,仏壇,提灯を扱う商家が多く,この地域の商業の中心地でもあったのです。特に八女茶は有名で,土産物店でもたくさん並んでいます。
 バスを降りてから歩くと,歴史的町並みの意外な距離の長さに驚かされます。曲りくねった往還沿いの両側に並び,結構時間がかかります。重要伝統的建造物群保存地区です。
 
八女 八女
横町町家交流館 八女ぼんぼりまつり ダンゴ汁
▲町並み保存の拠点・交流館 ▲雛の里らしくひな人形を展示 ▲だんご汁定食(650円/うち田)
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 クルマは八女市役所に停めました
柳川(やながわ)/柳川市沖端町
柳川 どんこ舟で下る
 2度目の訪問です。20年ほど前に,モデル撮影会の取材で訪れました。状況はいまもそのときと変わりません。
 
縦横に走る堀割りに、どんこ舟が下る光景は実に美しいです。西鉄柳川駅から御花(おはな)へ行く方法は、3通りあります。バスは本数が少なく、実用的ではありません。どんこ舟は1時間以上かかりますが、とても情緒があります。タクシーは片道約1000円前後です。
御花付近が中心地
 水郷の中心地は御花です。観光客が集中していて,かなり混んでいます。水天宮や白秋記念館、御花などは沖瑞町にあります。歴史的景観は、かなり広い地域を指定されていますが、1日で全部回るのは不可能です。
 しかし、みそ醸造を営む吉開家の蔵「並倉」が、明治から大正にかけての姿を残しています。その並倉は見ものです。白秋生家(写真下)と同様に見学するといいと思います。
柳川
感動度★★★ もう一度行きたい度★★ 交通 御花まで西鉄バスありタクシーどんこ船あり
英彦山(ひこさん)/添田町英彦山
英彦山 坊の跡地は荒れ放題
 シーズンオフに行ったせいか、駅前はガランとしていて、タクシーを呼びました。参道入口の銅の鳥居から上りました。参道の両側は荒れ放題という感じでした。時折、登山客に追い抜かれる程度でした。
 宿坊群は荒れていましたが、かろうじて財蔵坊(県指定の文化財)が保存されていました。帰りは町営バスで、もどりましたが、JR添田駅のほうが便利でした。
感動度★★ もう一度行きたい度★ 交通 JR彦山駅からタクシー1680円(JR添田駅からバスあり)