沖縄県

牧志(まきし)/那覇市牧志
牧志あたり 観光客に圧倒的人気
 牧志公設市場を中心に幾つかの商店街としその周辺で構成されています。観光客に圧倒的に人気のあるところ。建物はほとんどが鉄筋で,裏道に行くと幾つかの琉球風の木造建築が見られます。
▲観光客で賑わう牧志公設市場
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 ゆいレール牧志駅から徒歩10分
桜坂(さくらざか)/那覇市牧志
桜坂 かつての桜坂社交街
 那覇の一番の繁華街は国際通りですが,かつては桜坂でした。現在の桜坂劇場を中心に市民の生活に密着したものがあふれていたのです。また居酒屋,スナックなどの飲み屋が多く,松山地区を上回る勢いがあって,那覇の奥座敷とも呼ばれていました。いまは都市計画道路が町を二分するような感じになっていますが,密集した飲食店街は変わりません。
 かつての桜坂社交街は花街でもありました。のんびり歩いていると,それらしき建物が残されているのがよくわかります。
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 ゆいレール牧志駅から徒歩8分
栄町(さかえまち)/那覇市安里
栄町商店街 戦後のヤミ市の雰囲気
 昭和の時代を感じさせる迷路のような狭い路地,日用品雑貨店,居酒屋,総菜店,肉屋,鮮魚店など店頭からあふれており,地元の人たちに密着した商店街です。
 戦前,通称ひめゆり学園(県立第一高等女学校/焼失)のあった場所に,数店舗の店が誕生したのが発祥といわれています。その後,那覇市は都市化が進みましたが,栄町はそのままの姿を残しているのです。
 歩いているとなんとなくヤミ市の雰囲気もあり,木造建築が不思議な魅力をたたえています。
むじ汁
▲ゴーヤチャンプル(500円/玉の屋) ▲泡盛コーヒー(500円/茶わき) ▲むじ汁定食(700円/万冨)
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★★ 交通 ゆいレール安里駅から徒歩3分
金城(きんじょう)/那覇市首里金城町
金城 赤瓦屋根と石畳通り
 首里城の南側に狭い坂道があって、石畳通りと名付けられています。赤瓦の屋根と石畳が妙にマッチしているのです。この日は地元のボランティアが、草むしりや清掃作業にいそしんでおられました。急坂の作業はたいへんなようです。
 途中に「金城村屋」という休憩所があります。また石畳通りを横に入ると、廃屋がいっぱいあって状況は一変します。クルマの入れない坂道の生活は、かなりの負担になるのでしょうか。
 首里城側から歩けば,ずっと下りなので楽です。
感動度★★★ もう一度行きたい度★★★ 交通 モノレールゆいレール首里駅から徒歩25分
壺屋(つぼや)/那覇市壺屋
壺屋 石垣と方形屋根
 那覇には何度も訪れましたが、壺屋ははじめてです。ここは焼物のふるさとでもあります。独特の焼き物で、根強いファンも多いとか。そのせいか訪れる人も多くいようです。
 細い道をくねくねと歩きますと、ツタのからまる家屋があったり、古い窯の跡を見つけたりします。石垣と方形屋根の家々と、沖縄の伝統的な町家が並びます。土産物店も多く、ほとんどが壺屋焼を並べています。
 なお国際通りの牧志や桜坂からも,上りになりますが徒歩で行けます。
感動度★★ もう一度行きたい度★★ 交通 壺屋バス停下車徒歩5分
中条(なかじょう)/北中城村大城
中条 石垣で囲まれた上層農家
 18世紀中ごろ,琉球王朝時代に建てられた上層農家です。中をのぞいて見ますと,超々々上層農家で,豪華すぎます。太平洋戦争の被害にもあわず,奇跡的に残りました。外は,石垣と石畳みで静かな小路です。
中村家住宅
▲中村家住宅(重文)
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは中村家住宅の無料駐車場に停めました
喜名(きな)/読谷村喜名
喜名番所 琉球王国時代の宿場町
 首里城から国頭(くにがみ)方面へ向かう途中の宿場町でもありました。明治末期になると読谷村役場になり政治,行政の中心地となりました。いまは復元されていますが,街道筋には面影は感じられないのが残念です。
復元された喜名番所
▲琉球王朝時代からの喜名番所
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 クルマは喜名番所道の駅駐車場に停めました
名護(なご)/名護市大中
名護 すべて戦後の建物
 太平洋戦争で何度かの空襲と米軍侵攻で壊滅したため,建物はすべて戦後のものです。屋根はセメント瓦で,独特の方形屋根の町家が裏道に沿って見られます。
▲豆腐チャンプル定食(500円/がじまる食堂・名護BT内)
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 バス停名護十字街下車すぐ
津波(つは)/大*。村津波
津波集落 セメント瓦に方形屋根
 反対側は山で,海岸沿いの細長い小さな集落で,独特の方形屋根の町家です。ブロック塀で福木で囲っています。ところで町名は津波の被害が多かったから名付けられたという,ウソのような本当の話。
▲島津理容館(囲碁クラブも併設)
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 クルマは道端に停めました
喜如嘉(きじょか)/大*。村喜如嘉
芭蕉布の里 赤瓦の残る静かな里
 戦時中,一時途絶えた芭蕉布を戦後,地元の婦人団体が復活させました。昭和49年に国の重要無形文化財に指定されました。赤瓦に方形屋根の残る静かな里です。 
▲野菜そば(500円/ふるさと農山漁村食堂・大*。村道の駅)
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは芭蕉布会館の無料駐車場に停めました
奥(おく)/国頭村奥
奥 方形屋根の民家
 沖縄本島・那覇市から最も遠い集落です。国道58号線の本島の起点でもあります。
 かつては茅葺き屋根の民家がたくさんあったとされる集落でした。いまでは、母屋は方形屋根にほとんど変わりました。方形屋根の民家は、都心では珍しく、沖縄県でも地方に行かないと見れなくなりました。
 なお、路線バスもこの奥集落まであります。ここから先の東海岸(太平洋側)へは、レンタカーでしか回れなので、名護市で借りました。
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 無料駐車場があります
安波(あは)/国頭村安波
安波 なんと茅葺き屋根が
 茅葺き(草葺きという人もいる)屋根があると聞いて、探しに探したのがココでした。この安波集落は、元もと茅葺きの建物が多かったそうです。近づいて観察してみると、物置になっており人の住んでいる感じはしません。電気が引いてあったりするので、一応生活感はありました。
 それにしても沖縄で茅葺き屋根の建物が本当に存在するなんて驚きでした。安波集落では、もうこの1軒だけになりました。
感動度★★ もう一度行きたい度★★★ 交通 駐車はどこでもOKです。
仲宗根(なかそね)/今帰仁村仲宗根
仲宗根 戦後の建物が中心
 大正時代,運天にあった今帰仁村役場を経済活動の中心であったこの地に移したのが始まりです。先の太平洋戦争で,近くの運天港に魚雷艇隊や特殊潜航艇隊などが配置されていたため,激しい爆撃にあい,この仲宗根も被害にあいました。今の建物は戦後のものです。
 国道505号線沿いは,鉄筋住宅が並んでいますが,一歩裏道に入ると板塀に四角形の屋根など独特の風景に出会えます。屋根はほとんどセメント瓦で葺いています。その周辺は広大なサトウキビ畑です。
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 名護BTからバス20分の仲宗根下車すぐ
伊是名(いぜな)/伊是名村伊是名
銘苅家住宅(重文) 琉球王朝時代そのまま
 琉球王朝の国王・第二尚氏の始祖・尚円(しょうえん)王の出身地であることから,別格扱いを受けていました。また尚円の叔父を始祖とする旧家が,銘苅家住宅(写真・重要文化財)なのです。
 そしてもう一つの特徴は,琉球王朝時代の地割りがそのまま残っていることです。特に銘苅家付近は顕著です。ほとんどの石垣はテーブル珊瑚で,屋敷林で風を防ぎます。戦後の農地改革が及ばなかったところと言えるのでしょう。畑も地割り内の屋敷跡にあるのです。 
伊是名 伊是名
松金ホテル1泊2食付き6300円 三枚肉そば いかすみかりんとう200円
▲夕食(6000円/なか川館) ▲三枚肉そば(650円/かみやま) ▲いかすみかりんとう(200円JAおきなわ)
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★★ 交通 伊是名港からレンタバイクで5分,銘苅家住宅に停めました
勢理客(せりきゃく)/伊是名村勢理客
勢理客(ジッチャクの呼び名は方言) 地割りが琉球時代のまま
 伊是名と同様,琉球王朝の地割りをそのまま残しています。ただ空き地が目立ちます。
▲ゴーヤー茶のティーパック
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 伊是名港からレンタバイクで10分
我喜屋(がきや)/伊平屋村我喜屋
我喜屋 まだまだ多い珊瑚の塀
 伊平屋島の中央部に位置する集落です。地元では「ガンジャ」と言う人も多い。戦前は役場が伊是名島に置かれていて不便を被ったそうです。産業はサトウキビ栽培のほか,稲作も盛んなのは意外。
 テーブル珊瑚を積み上げた垣根がズーッと並んでいます。ところどころブロック塀も見られますが,まだまだ珊瑚の塀が残っているのです。赤瓦も多く見かけますが,セメントで造られた瓦も見かけます。しかし空き地になっているところは畑になっていたりと,寂しい気がします。
チャンポン 松金ホテル 伊平屋観光ホテル
▲チャンポン(600円/花結) ▲夕食(6300円/松金ホテル) ▲夕食(5000円/伊平屋観光ホテル)
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 前泊港からレンタカーで3分,道端に停めました
田名(だな)/伊平屋村田名
田名 消えつつある赤瓦と珊瑚塀
 伊平屋島では最北端の集落で,最大の面積を誇っています。斜面と平地からなる町並で,独特の赤瓦や珊瑚の塀が消えつつあります。比較的道幅は広いので,奥までクルマが入れるのが高齢者には利点。
▲県指定の天然記念物・念頭平松
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 前泊港からレンタカーで15分,脇道に停めました
島尻(しまじり)/伊平屋村島尻
島尻集落 まだまだ残る珊瑚の塀
 貝塚がたくさん発見されており,考古学の分野でも注目の集落です。それにしても歩いていますと,珊瑚の塀がまだまだ残っており,家屋も平屋が多く,開放感があります。
▲殿内(左)と島尻の神あしあげ
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 前泊港からレンタカーで約10分,雑貨店に停めました
野甫(のほ)/伊平屋村野甫
野甫 石垣に野甫石を使用
 石垣に野甫石を使用しているのが特徴です。四角く加工して積み上げており,伊平屋村全体で使われています。路地から路地を歩いていますと,廃屋や空き地が目立ち,ちょっと寂しい感じがしました。
▲野甫大橋(伊平屋島−野甫島)
感動度★ もう一度いきたい度★ 交通 前泊港からレンタカーで約15分無料駐車場に停めました
大川(おおかわ)/石垣市大川
宮良殿内通り 市街地のど真ん中の静寂
 琉球王朝時代,八重山群島の役人・宮良親雲上富演が1819年に建造した私邸を中心にした町並です。伝統的な琉球の建築様式で,国の重要文化財に指定されています。周辺にも古民家を見かけます。
▲国の重要文化財・旧宮良殿内
石垣港 マンボの刺身 やぶら丼
▲離島航路の中心港・石垣港 ▲マンボウの刺身(700円/しま膳) ▲やらぶ丼(600円/やらぶ食堂)
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 石垣バスターミナルから徒歩10分
白保(しらほ)/石垣市白保
白保集落 サンゴの石塀の復元運動
 歴史のある集落ですが,過去に大津波に襲われ,壊滅的な打撃を受けました。その都度,波照間島から農民を移住させて,「独立村」となっています。
 自然に恵まれた地域ですが,サンゴを守る運動の拠点にサンゴ村が設立されました。またサンゴの石垣を復活させる運動も積極的に行われいます。サンゴの垣根は,積み上げれば年月が経つほどに,かたく固まってくるのです。
 至るところにサンゴの石垣が見られ,沖縄の風景を象徴しています。
しらほサンゴ村(無料) 3000m滑走路を建設中(無料) 大が450円,小350円
▲自然保護のしらほサンゴ村 ▲工事中に2万年前の人骨を発見 ▲八重山そば(400円・民宿マエザト食堂
感動度★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 クルマはしらほサンゴ村に停めました
明石(あかいし)/石垣市明石
明石集落−人口は176人 開拓村は植栽の垣根
 古くから牧場でしたが,昭和30年代,政府計画移民として県内各地からの入植でできた新しい村です。そのせいかサンゴの石垣ではなく,植栽で垣根が作られ,他の歴史ある集落と印象が違っています。
▲島田紳助さんの店「トムル」
感動度★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは空き地に停めました
川平(かびら)/石垣市川平
川平集落−人口736人 赤瓦の大きな建物が特徴
 石垣でもかなり歴史のある集落です。伝承によれば,集落発祥の地は仲間盛(なかまむり)一帯の仲間村で,その周辺に幾つかの小さな村々がありました。ところが風水師の見立てで,1686年(康熙25)ごろから1909年(明治42)ごろまでに,移転を繰り返し,現在の川平になったとか。
 信仰の中心である宮鳥御嶽の周囲に,赤瓦とサンゴの石垣の残された町並が続きます。建物は幾つかに分かれるのではなく,つながっているのが特徴。そのせいか大きな建物です。
感動度★★ もう一度いきたい度★★ 交通 クルマは道路沿いに停めました
竹富島(たけとみじま)/竹富町竹富
竹富島-1 極彩色の花と緑と空
 漆喰で固めた大小の赤い屋根瓦が目につきます。白砂の道、その両側には民家の塀でもある石垣が続くのです。そして極彩色の花と緑が、強烈な太陽に映えています。
 
門がなく玄関がないという、独特の造りに疑問をいだきます。屋敷を石垣で囲み、正面は石垣で造った目隠しがあり、その後ろには母屋があるのです。屋敷の大小はいろいろありますが、都会の人間からみると、うらやましい反面、怖いのではないかと思ってしまいます。
竹富島-2 竹富島-3
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★★ 交通 竹富島から高速船
波照間(はてるま)/竹富町波照間
波照間 日本最南端の島
 有人島では日本最南端の島です。東京から1泊2日で行きました。島内観光はレンタバイクを使えば十分に時間はあります。飛行機を使えば、国内のほとんどは1泊2日で行けると確信しています。
 島内は赤い瓦屋根の独特に家屋が並び、石垣に囲まれています。屋敷林が生い茂っていて、民家は石垣で見づらいですが、台風から守るためでしょう。人口は588人で265世帯です。
波照間 波照間
波照間 波照間
波照間空港 雑貨店 民宿星空荘
▲こぢんまりした波照間空港 ▲なんでも売っている雑貨店 ▲民宿星空荘の夕食
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 石垣島から高速フェリー
渡名喜(となき)/渡名喜村渡名喜
渡名喜-1 道から一段下がった家屋
 観光の島・久米島に向かう途中で立ち寄る小さな島です。下船する人はきわめて少ないです。こんな小さい島でも歩くとなると,かなりきついものです。
 歩いていると,何か変だなと思ったのが,道路から一段下がったところに家屋があるのです。たぶん少しでも低くして風の抵抗を弱めるためかも知れません。また石垣の内側には立派な屋敷林が生い茂っています。これも風よけです。
 重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
渡名喜-2 渡名喜-3
感動度★★★★ もう一度いきたい度★★★ 交通 那覇市泊港から船